国立大学法人九州工業大学における公益通報者の保護等に関する規程

作成日時

森　道明

2025/02/05 水 11:58:54

2 ヶ月前

更新日時

森　道明

2025/02/05 水 15:09:27

2 ヶ月前

全般

64618

編

第3編庶務

章

タイトル

国立大学法人九州工業大学における公益通報者の保護等に関する規程

本文

○国立大学法人九州工業大学における公益通報者の保護等に関する規程

令和　７年　２月　５日
九工大規程第　　３　号

国立大学法人九州工業大学における公益通報者の保護等に関する規程

目次
　第１章　総則(第１条・第２条)
　第２章　公益通報者等の保護(第３条－第８条)
　第３章　管理体制(第９条－第１２条)
　第４章　公益通報の処理(第１３条－第２２条)
　第５章　雑則(第２３条・第２４条)
　附則

第１章　総則
　（趣旨）
第１条　この規程は、公益通報者保護法（平成１６年法律第１２２号。以下「法」という。）に基づき、国立大学法人九州工業大学（以下「本学」という。）における公益通報者の保護、公益通報の処理その他必要な事項を定めるものとする。
　（定義）
第２条　この規程における用語の定義は、次の各号に定めるところによる。
　(1) 公益通報　本学の役員及び職員等が、本人の不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、本学又は本学の業務に従事する役員及び職員等について通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしている旨を、次の各号の一に通報することをいう。公益通報に準じた相談を含むものとする。
　　ア　第１３条に規定する通報窓口
　　イ　前号に規定する以外の役員及び職員等
　　ウ　当該通報対象事実について処分（命令、取消しその他公権力の行使に当たる行為をいう。）若しくは勧告等（勧告その他処分に当たらない行為をいう。）をする権限を有する行政機関（法第２条第４項に規定する行政機関をいう。）又は当該行政機関があらかじめ定めた者（以下「行政機関等」という。）
　　エ　前３号以外当該通報対象事実を通報することがその発生又はこれによる被害の拡大を防止するために必要であると認められる者（当該通報対象事実により被害を受け又は受けるおそれがある者を含み、本学の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがある者を除く。以下「報道機関・消費者団体等」という。）
　(2) 役員及び職員等　本学の役員及び職員（公益通報の日前１年以内に役員又は職員であった者を含む。）、並びに派遣契約その他契約に基づき本学の業務に従事する者（公益通報の日前１年以内に派遣契約その他契約に基づき本学の業務に従事した者を含む。）をいう。
　(3) 通報対象事実　法第２条第３項に規定する通報対象事実又は法第２条第３項に準ずる本学規程等に違反する事実をいう。ただし、次に掲げる本学規程等により取扱いが定められている事実を除く。
　　ア　国立大学法人九州工業大学における研究活動等の不正防止に関する規程（平成２６年九工大規程第３４号）
　　イ　国立大学法人九州工業大学における公的研究費の不正使用に係る調査等に関する細則（平成２９年九工大細則第５号）
　　ウ　国立大学法人九州工業大学キャンパス・ハラスメント等の防止等に関する規則（平成１７年九工大規則第１３号）
　(4) 公益通報者　公益通報を行った者をいう。
　(5) 被通報者　当該公益通報に係るその者が法令違反等を行った、行っている又は行おうとしていると通報された者
　(6) 公益通報対応業務　公益通報を受け、並びに当該公益通報に係る通報対象事実の調査をし、及びその是正に必要な措置をとる業務をいう。
　(7) 従事者　公益通報対応業務に従事する者をいう。
　(8) 部局等　国立大学法人九州工業大学基本規則（平成１９年九工大規則第５号）第１３条から第１４条の４まで及び第１９条に規定する組織をいう。

第２章　公益通報者等の保護
　（公益通報者の探索禁止）
第３条　本学の役員及び職員等は、公益通報者を特定した上でなければ必要性の高い調査が実施できない等のやむを得ない場合を除き、公益通報者の探索を行ってはならない。
　（従事者の義務）
第４条　従事者は、公益通報者を特定させるもの等、業務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。従事者でなくなった後も、同様とする。
　（不利益取扱いの禁止）
第５条　本学の役員又は職員等は、公益通報をしたことを理由として、当該公益通報者等に対し解雇その他いかなる不利益な取扱いをしてはならない。
２　前項の規定により禁止している不利益な取扱いの事実が判明した場合、学長は、適切な救済及び回復の措置を講じなければならない。
　（被通報者等への配慮）
第６条　総括責任者は、公益通報者に通知をする場合等、被通報者、従事者、当該調査に協力した者等の名誉、プライバシー等を侵害することのないように配慮しなければならない。
２　学長は、被通報者について、第１７条に規定する調査結果に基づき通報対象事実が存しないことが明らかになったにもかかわらず、当該公益通報を理由として何らかの不利益が生じた場合には、その回復のために必要な措置を講ずるものとする。
　（懲戒処分等）
第７条　学長は、相当な理由なしに、前４条、第１６条第２項後段及び第１７条第３項に違反する行為が行われた場合には、当該行為を行った本学の役員又は職員等に対して、就業規則その他関係諸規則に従って、懲戒処分その他適切な措置を講じることができる。
　（損害賠償の制限）
第８条　本学は、公益通報を受けたことにより損害を受けたことを理由として、不正目的の公益通報である場合を除き、当該公益通報者に対して、賠償を請求することはできない。

第２章　管理体制
　（公益通報総括責任者）
第９条　本学に公益通報に係る業務を総括させるため、公益通報総括責任者（以下「総括責任者」という。）を置き、学長が指名する理事又は副学長をもって充てる。
　（従事者）
第１０条　従事者は、次の各号に掲げる者とする。
　(1) 総括責任者
　(2) 総務人事課に所属する職員の中から総括責任者が指名する者
　(3) 第１３条に規定する学外の法律事務所等の担当者
　(4) その他総括責任者が指名する者
２　総括責任者は、前項第２号から第４号までに規定する従事者を指名する際には、当該従事者に対して必要な事項を明示的に通知しなければならない。
３　学長及び総括責任者は、従事者が直接関係する公益通報対応業務に関与させてはならない。
　（通報処理体制等の周知）
第１１条　総括責任者は、役員及び職員等に対し、公益通報に係る体制について周知に努めなければならない。
　（公益通報対応体制の評価・点検）
第１２条　総括責任者は、公益通報対応体制の定期的な評価・点検を実施し、必要に応じて公益通報体制の改善を行うものとする。

第４章　公益通報の処理
　（公益通報窓口）
第１３条　公益通報に対応するため、総務人事課及び学外の法律事務所等に公益通報窓口を置く。
２　前項に規定する公益通報窓口に担当者を置き、第１０条第１項第２号から第４号までに規定する従事者のうちから総括責任者が指名する者をもって充てる。
　（不正目的通報の禁止）
第１４条　役員及び職員等は、不正目的により、公益通報を行ってはならない。
２　学長は、不正目的の公益通報を行った役員及び職員等に対して、就業規則その他関係諸規則に従って、懲戒処分その他適切な措置を講じることができる。
　（公益通報の受付）
第１５条　公益通報を受け付けるときは、原則として、公益通報書（別記様式）の提出を受けるものとする。ただし、電話又は面談により公益通報書に記載すべき内容の申し出、又は電子メールによるファイルの受信も認めるものとする。
２　前項の公益通報は、氏名、連絡先及び通報対象事実を明らかにして行われた場合に限り、これを受け付けるものとする。ただし、氏名及び連絡先を明らかにしないで行われた公益通報（以下「匿名公益通報」という。）であって、当該公益通報の内容に相当の理由又は根拠があるときは、これを受け付けることがある。
３　行政機関等又は報道機関・消費者団体等への公益通報に伴う当該機関から本学への情報提供は、前２項の規定によらず受け付けることができる。
　（公益通報窓口等の対応）
第１６条　公益通報窓口の担当者が、前条に規定する公益通報を受けたときは、総括責任者に報告の上、当該公益通報を受領した旨を速やかに当該公益通報者に通知する。ただし、匿名公益通報の場合にあっては、当該通知は行わない。
２　第２条第１号イに規定する者が公益通報を受けた場合、速やかにその旨を公益通報窓口に連絡するものとし、当該公益通報者に対し公益通報窓口に公益通報を行うよう努めるものとする。その後は公益通報窓口の担当者の指示に従うものとし、公益通報者を特定させるもの等、業務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない。
３　総括責任者は、公益通報の報告を受けたときは、当該公益通報に関し必要な措置（当該通報対象事実に係る調査（以下「調査」という。）の実施の有無を含む。）の検討を行う。
４　総括責任者は、公益通報を受けた日から２０日以内に、調査の実施の有無等を、当該公益通報者に通知しなければならない。この場合において、調査を実施しないときは、その理由を併せて通知する。ただし、匿名公益通報の場合にあっては、公益通報者への通知は行わない。
５　総括責任者は、調査の実施が必要と判断した場合は、速やかに学長及び監事に報告する。
６　前項までの規定にかかわらず、総括責任者は、調査の実施判断より前に当該公益通報の内容について、学長及び監事に報告することができる。
　（調査の実施）
第１７条　調査を行う場合は、当該公益通報に係る資料の精査、関係者のヒアリング等により行うものとする。
２　調査は、事実に基づき公正不偏に実施しなければならない。
３　調査を実施するにおいて、第３条に規定するやむを得ない理由により公益通報者の探索を行おうとする場合、事前に総括責任者の許可を得なければならない。
　（調査委員会）
第１８条　調査を行う場合は、調査委員会を設置する。
２　調査委員会は、学長又は総括責任者が指名する者若干名をもって組織する。ただし、各号の一に該当する者を含めてはらなない。
　(1) 公益通報者及び被通報者
　(2) 公益通報者及び被通報者と部局等の同じ部署（系、講座、課、室等。以下同じ。）に所属する者
　(3) 通報対象事実の期間に公益通報者及び被通報者と部局等の同じ部署に所属していた者
　(4) 前号までに準ずる当該公益通報と利害関係があると学長又は総括責任者が認める者
３　従事者でない者を調査委員会の構成員に指名する場合、新たに従事者としなければならない。
４　調査の過程で、調査委員会の構成員に第２項各号に規定する者が含まれていると判断した場合、調査委員会の構成員から除外しなければならない。
５　調査委員会には、本学以外の弁護士等専門知識を有する者を含めて組織することが望ましい。
　（調査への協力義務）
第１９条　本学の役員及び職員等は、円滑に調査が実施できるよう、当該調査を行う者に対し、積極的に協力しなければならない。
２　本学の役員及び職員等は、第１７条第１項に規定する調査の実施上必要な行為を求められたとき及び前条に規定する調査委員会の構成員に指名されたときは、正当な理由なくこれを拒否することができない。
　（調査の結果通知）
第２０条　総括責任者は、調査を終えたときは、当該調査結果を、学長及び監事に報告するとともに、当該公益通報者に通知する。ただし、匿名公益通報の場合にあっては、公益通報者への通知は行わない。
　（是正措置等）
第２１条　総括責任者は、調査の結果、通報対象事実が明らかになったときは、直ちに是正及び再発防止のために必要な措置（以下「是正措置等」という。）を講じ、又は部局等の長に対し是正措置等を講じることを命じなければならない。
２　前項の規定により命じられた部局等の長が是正措置等を講じたときは、当該是正措置等の内容、是正結果等を総括責任者に報告する。当該部局等においては該当事由がない等の理由で、是正措置等を講じる必要がない場合は、その旨報告する。
３　総括責任者は、是正措置等を講じたとき又は前項の報告を受けたときは、学長及び監事に報告するとともに、当該公益通報者に是正措置等の結果を通知し、必要に応じて、関係行政機関等に対し当該調査及び是正措置等に関し報告を行う。ただし、匿名公益通報の場合にあっては、公益通報者への通知は行わない。
４　総括責任者は、必要に応じて、第２項の規定により講じた是正措置等が適切に機能していることを確認し、適切に機能していない場合には当該対象部局等の長に対し改めて是正措置等を講じることを命じる。
５　是正措置等にかかわる者に秘密情報を伝えなければならない場合であって、当該者が従事者でない場合、新たに従事者としなければならない。
　（被通報者の処分等）
第２２条　学長は、調査の結果、通報対象事実が明らかになったときは、被通報者、通報対象事実に対応していなかったことが明らかだった者、その他通報対象事実に関係した本学の役員又は職員等に対して、就業規則その他関係諸規則に従って、懲戒処分その他適切な措置を講じることができる。
２　監事は、通報対象事実が明らかになったときは、監査を実施し、又は文部科学大臣若しくは学長に対し意見を提出することができる。学長の通報対象事実が明らかになったときは、その内容により学長選考・監察会議に報告することとする。

第５章　雑則
　（公益通報に該当しない通報に対する準用）
第２３条　本学の役員及び職員等以外の者からの通報については、公益通報の例に準じて取り扱うものとする。
　（雑則）
第２４条　この規程に定めるもののほか、必要な事項は、別に定めることができる。

附　則
　この規程は、令和７年２月５日から施行する。

添付ファイル1

0300020000公益通報者の保護等に関する規程_25_02_05_別記様式（公益通報書）.docx　(28.96 KB)

添付ファイル2

添付ファイル3

添付ファイル4

添付ファイル5

移動先