国立大学法人九州工業大学における公的研究費の不正使用に係る調査等に関する細則

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2023/01/31 火 18:18:00

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舟木　大誠

2024/03/04 月 13:16:52

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国立大学法人九州工業大学における公的研究費の不正使用に係る調査等に関する細則

本文

○国立大学法人九州工業大学における公的研究費の不正使用に係る調査等に関する細則

平成２９年２月１日
　九工大細則第５号

改正　平成３０年　３月　７日九工大細則第４号
令和　４年　７月２７日九工大細則第７号
令和　６年　４月　１日九工大細則第１号

国立大学法人九州工業大学における公的研究費の不正使用に係る調査等に関する細則

（趣旨）
第１条　この細則は、国立大学法人九州工業大学における研究活動等の不正防止に関する規程（平成　２６年九工大規程第３４号）第２９条第８項に基づき、国立大学法人九州工業大学（以下「本学」という。）における公的研究費の不正使用又はその疑いが生じた場合の調査等を実施するに当たり、必要な事項を定めるものとする。
（不正使用に関する通報）
第２条　国立大学法人九州工業大学における研究活動等の不正防止に関する規程第２４条の規定により通報窓口（以下「通報窓口」という。）は、コンプライアンス室とする。
２　不正使用及びその疑いがある（以下「不正使用等」という。）と思料する者は、通報窓口に告発及び情報提供（以下「告発」という。）を行うことができる。
３　コンプライアンス室が自らの職務において不正使用等を知り得た場合、前項に準ずる。
４　告発は、電子メール、書面、電話又は面談によるものとする。
５　通報窓口は、原則として告発者の氏名、所属、住所等並びに不正行為等の存在を客観的な根拠とともに示されるもののみを受け付ける。ただし、告発者はその後の調査において氏名の秘匿を希望することができるものとする。
６　通報窓口は、匿名による告発があったときは、職員等の不正使用の態様及び内容が明示され、かつ、証拠書類等の添付により相当の信憑性があると思われる場合に限り、受け付けるものとする。この場合において、当該告発者に対しての本細則に規定する通知及び報告は行わないものとする。
７　学会の研究コミュニティ等外部機関から職員等が不正使用等の疑いを指摘されたときは、第５項の規定を準用するものとする。
（報告等）
第３条　通報窓口に不正使用等に関する告発があった場合、通報窓口担当者は、速やかに学長及び研究公正委員会委員長（以下「公正委員会委員長」という。）に報告するものとする。
（予備調査の実施）
２　公正委員会委員長は、前項の報告を受けた場合又は予備調査の必要を認めた場合、研究公正委員会を招集し、予備調査を行うか否かを決定する。予備調査を実施することを決定した場合、公正委員会委員長は予備調査委員会を設置し、予備調査委員会は速やかに予備調査を実施しなければならない。予備調査委員会は、当該告発の信憑性等について調査するものとする。

３　予備調査委員会は、公正委員会委員長が指名する者３名によって構成するものとし、告発者又は被告発者と直接の利害関係を有しない者でなければならない。
４　予備調査委員会に委員長を置き、公正委員会委員長が指名する者をもって充てる。
５　委員長は、予備調査委員会を招集し、その議長となる。
６　委員長に事故があるときは、あらかじめ委員長が指名する者が議長の職務を代行する。
７　予備調査委員会は、必要に応じて被告発者その他の関係者に対して、告発された事案に係る予備調査を実施する上で必要な書類等の提出を求め、又はヒアリングを行うことができる。
８　予備調査委員会は、告発された事案に係る予備調査の証拠となり得る資料及び関係資料を保全する措置をとることができる。
９　予備調査委員会は、指示を受けた日から１４日以内にその結果を公正委員会委員長に報告するものとし、公正委員会委員長は学長に速やかに報告する。
１０　公正委員会委員長は、公正委員会を招集し、公正委員会は予備調査結果を踏まえ、告発を受けた日から３０日以内に告発の合理性を確認のうえ、不正行為に関する調査（以下「本調査」）を行うか否かを決定し、学長に報告するものとする。
１１　学長は、本調査の要否を配分機関に報告するものとし、告発者に対しても本調査の要否について通知するものとする。
（本調査の実施）
第４条　公正委員会委員長は、本調査の実施を決定した場合、公的研究費の不正使用に係る調査委員会（以下「委員会」という。）を設置し、速やかに事実関係を調査させなければならない。
２　委員会は、次の各号に掲げる委員をもって組織する。
　(1) 学長が指名する理事
　(2) 委員長が指名する教育職員 若干名
　(3) 委員長が指名する事務職員 若干名 
　(4) 弁護士又は公認会計士等 若干名 
　(5) その他委員長が必要と認めた者 若干名
３　委員は、本学並びに告発者及び被告発者と直接の利害関係を有しない者でなければならない。
４　委員会に委員長を置き、第２項第１号の委員をもって充てる。
（守秘義務）
第５条　委員会の職員等その他本細則に基づき不正使用の調査に携わる者は、その職務に関し知り得た情報を他に漏らしてはならない。
（調査の実施）
第６条　委員会は、不正使用の有無、関与した者及びその関与の程度、不正使用の相当額等（以下「不正使用の有無等」という。）について調査するものとする。
２　委員会は、調査の実施に際し、調査方針、調査対象、調査方法等について配分機関に報告し、又は協議しなければならない。
３　委員会は、調査対象の職員等（以下「対象職員等」という。）に対し関係する資料の提出、事実の証明、事情聴取その他調査に必要な事項を求めることができる。
４　委員会は、関連する部局長等に対し、調査協力等を求めることができる。
５　委員会は、必要に応じて、対象職員等に対し調査対象となった公的研究費の使用停止を命ずることができる。
６　告発者は、告発に基づく調査への協力を理由とした人事、給与、又は教育研究におけるいかなる不利益な処遇を受けない。
７　当該調査に携わるすべての者は、告発者、対象職員等その他当該調査に協力した者の名誉及びプライバシーが侵害されることのないよう十分配慮しなければならない。
（調査への協力等）
第７条　対象職員等は、委員会による事実の究明に協力するものとし、虚偽の申告をしてはならない。
２　退職後においても前項と同様に取り扱うものとする。
（意見聴取）
第８条　委員会は、不正使用の有無等の認定を行うに当たって、あらかじめ対象職員等に対し、調査した内容を通知し、意見を求めるものとする。
２　対象職員等は、前項の調査内容の通知日から原則として１４日以内に委員会に意見を提出することができるものとする。ただし、委員会が必要と認めた場合、意見の提出期間を延長できるものとする。
３　前項に基づき対象職員等から意見の提出があった場合，又は意見がない旨の申し出があった場合、委員会は、意見の提出期間を経過する前であっても次条に規定する認定を行うことができる。
４　委員会が、調査の過程において当該告発が悪意に基づくものであったと判断した場合、直ちに調査を中止し、当該告発を悪意に基づくものと認定のうえ、公正委員会委員長に報告しなければならない。その報告を受けた公正委員会委員長は、学長に速やかに報告する。なお、この認定を行うにあたって、当該告発者に弁明の機会を与えなければならない。
５　学長は、前項の報告を受けた場合、告発者（当該告発者が本学以外の機関に所属する者であった場合、その所属機関への通知を含む。）、被告発者並びに配分機関がある場合はその機関に通知するものとする。
６　学長は第９条に基づく認定結果を受け、悪意に基づく告発であると認定された場合、必要に応じて、当該告発者の氏名の公表、懲戒処分及び刑事告発等適正な措置をとるものとする。
（認定）
第９条　委員会は、調査の結果に基づき、本調査の開始した日から、９０日以内に公的研究費の不正使用がおこなわれたか否かの認定を行い、当該認定結果を公正委員会委員長に報告しなければならない。その報告を受けた公正委員会委員長は，学長に速やかに報告する。
２　学長は、前項の報告に基づき、対象職員等及び告発者に対し、調査結果を通知するものとする。
（異議申立て）
第１０条　対象職員等及び告発者は、前条第２項の調査結果の通知日から１４日以内に学長に異議申立てを行うことができるものとする。
２　学長は、前項の異議申立てがあった場合、学長の判断により委員会に対し、再調査の実施を指示することができる。この場合において、異議申立ての趣旨が新たに専門性を要する場合、学長は、調査委員の交代若しくは追加、又は委員会に代えて他のものに再調査をさせることができる。
３　委員会等は再調査の指示があった場合、速やかに再調査を行い、再調査の指示があった日から３０日以内にその結果を学長に報告するものとする。
４　第８条第４項に規定する悪意に基づく告発と認定された告発者から異議申立てがあった場合、委員会はその日から３０日以内に再調査を行い、その結果を学長に報告するものとする。
５　学長は、前２項の報告に基づき、異議申立てに対する決定を行い、異議申立てをした者及び委員会にその結果を通知するものとする。
６　学長は、再調査を実施しないことを決定した場合、再調査をしない旨をその理由と併せて異議申立てをした者及び委員会に通知するものとする。
７　異議申立てをした者は、前２項の決定に対して、再度異議申立てをすることはできない。
（調査結果の報告）
第１１条　委員長は、第８条及び第９条による調査結果の通知後、対象職員等から異議申立てがなく、その内容が確定した場合、又は前条第２項による異議申立てに対し、同条第５項若しくは第６項の決定が行われた場合、最終報告書を作成し、関連資料を添えて速やかに学長に提出しなければならない。
（措置）
第１２条　学長は、前条による報告に基づき、その調査結果を告発者、対象職員等、関連する部局長等に通知するとともに、配分機関に対しては、原則として告発の受付から２１０日以内に、不正使用の発生要因、不正使用に関与した者が関わる調査対象以外の公的研究費の執行管理体制の状況、再発防止策、関係者の処分方針等必要事項を加えて報告書を提出しなければならない。
２　学長は、期限までに調査が完了しない場合であっても、調査の中間報告を配分機関に提出しなければならない。
３　学長は、調査の過程であっても、不正使用の事実が一部でも認定された場合、配分機関へ報告しなければならない。
４　前３項のほか、配分機関の求めに応じ、調査の終了前であっても、調査の進捗状況を報告し、または中間報告を提出しなければならない。
５　学長は、調査に支障をきたす等、正当な事由がある場合を除き、配分機関からの当該事案に係る資料の閲覧若しくは提供又は現地調査に応じなければならない。
６　学長は、前各項に規定する報告又は調査等の結果、当該配分機関から不正使用に係る公的研究費の返還命令を受けた場合、対象職員等に当該金額を返還させるものとする。
７　学長は、当該不正使用が私的流用である等、悪質性が高い場合、必要に応じて法的措置を講ずるものとする。
８　学長は、前条に基づく報告から不正使用の事実が認められなかった場合、告発者及び対象職員等に対し、不利益が発生することのないよう措置を講ずるものとする。
９　学長は、調査の過程において本細則で規定する配分機関への最終報告期限を延長する合理的な理由があると判断する場合、配分機関と協議のうえ、最終報告期限の延長が認められた場合のみ、その期間を延長することができる。
（調査結果の公表）
第１３条　学長は、前条の規定による措置のほか、不正使用があったと認められた場合、合理的な理由により不開示とする必要があると認めた場合を除き、速やかに次に掲げる事項を公表するものとする。 
　(1) 不正使用に関与した者の氏名及び所属
　(2) 不正使用の内容
　(3) 本学が行った措置の内容
　(4) 調査委員会委員の氏名及び所属 
　(5) 調査の方法及び手段
　(6) その他必要と認める事項
２　学長は、学外に漏洩した調査事案及び社会的影響の大きい重大な調査事案について、必要に応じて当該調査の途中であっても中間報告として公表することができるものとする。 
（雑則）
第１４条　この細則に定めるもののほか、公的研究費の不正使用に係る調査等の手続きに関し必要な事項は、別に定める。

附　則
　この細則は、平成２９年４月１日から施行する。
　　　附　則
　この細則は、平成３０年４月１日から施行する。
　　　附　則
　この細則は、令和４年７月２７日から施行し、令和４年４月１日から適用する。
　　　附　則
　この細則は、令和６年４月１日から施行する。

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